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シャーロック・ホームズの世界 価格: 2,100円 レビュー評価:4.0 レビュー数:2 本書は、シャーロック・ホームズについて従来とは違った角度から書かれている点が評価できます。ホームズ研究家がパイプなどの小道具、ワトスンとの友情、ホームズの女性観などを考察した本は多数あります。しかし、訳者あとがきで述べられているように、筆者のマーティン・ファイドーはヴィクトリア朝の研究家であって、ホームズの専門家ではありません。その点での、ホームズのキャラクターに踏み込まない客観性が、本書によく表れていると思います。
一方で、訳された日本語が読みにくいことが残念です。まるで元の英文が透けて見えるかのような翻訳調です。ホームズに詳しい翻訳家であるならば、もう少し表現の工夫ができなか |
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われらロンドン・ホームズ協会員―シャーロック・ホームズ紀行 価格: 1,680円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 一見ミーハーにも見えるタイトルだが、読んで少なからず驚いた。副題に「紀行」とあるごとく、本当にいやみのない紀行文(シャーロキアンの事件現場検証旅行は必見)と体験談で、面白かった。ホームズ研究書には飽き飽きしたよ、という人にもまだ読む価値のある本。 また、著者はそもそも日本企業の駐在員としてロンドンに滞在しており、その経験によって書かれたもので、イギリスの様々な階層の人々や様々なシャーロキアンとの交流が自然に述べられているのも楽しい。ロンドン・ウォークのコックニー訛りのガイドがいるかと思えば、高貴な身分のビジネスマンあり、クラブで出会った貫禄タップリの退役軍人あり、「現場検証」に行けば地方 |
孤高のダンディズム―シャーロック・ホームズの世紀末 価格: 1,733円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 一見いい子ぶったヴィクトリア朝の仮面の下の汚らしい欲望を嫌悪し、対決した世紀末ダンディのホームズの姿が浮かび上がってくる。私などはパイプをくゆらせシルクハットをかぶったホームズこそが、ヴィクトリア朝英国の代表的男性の姿であると思ってきたが、それは間違いであった。 ホームズが挑んだのは単なる犯罪ではなく、時代の真の姿。だからこそ、シャーロック・ホームズはいつまでも慕われるのだろう。 |
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